日露戦争と日本による「満州」への公娼制度移植
法 令 名 | 公布日 | 法令番号 | 備 考 |
(ア)牛荘領事館(1876年開設) | |||
(a)営口軍政署発布ノ規則中適用ノ件 | 1906年12月1日 | 館令第2号 | 料理店・飲食店などには営口軍政署の発布した規則を適用1) |
(b)料理屋取締規則 | 1907年8月9日 | 館令第3号 | |
(c)芸妓及酌婦健康診断規則 | 1909年11月6日 | 館令第7号 | |
(d)芸妓酌婦取締規則 | 1910年4月20日 | 館令第2号 | 1907年館令第4号廃止 |
(イ)安東領事館(1906年開設) | |||
(a)関東総督府及安東県軍政署発布ノ規則中有効ノ件 | 1906年9月29日 | 館令第3号 | |
(b)料理屋飲食店取締規則 | 1906年11月26日 | 館令第7号 | 前法令を改正 |
(c)貸席取締規則 | 1906年11月26日 | 館令第8号 | 前法令を改正 |
(d)特種婦女取締規則 | 1906年11月26日 | 館令第9号 | 前法令を改正。芸妓を甲種・乙種に分類。1907年館令第3、9号、1910年館令第4号で改正 |
(e)特種婦女健康診断規則 | 1906年11月26日 | 館令第10号 | |
(ウ)奉天総領事館(1906年開設) | |||
(a)関東総督府及奉天軍政署発布ノ規則中有効ノ件 | 1906年7月1日 | 告示第4号 | |
(b)旅人宿下宿屋料理店飲食店営業取締規則 | 1909年5月1日 | 館令第2号 | 1906年7月館令第2号廃止 |
(c)芸妓酌婦及傭婦女取締規則 | 1909年5月1日 | 館令第3号 | 1906年7月館令第6号廃止 |
(エ)長春領事館(1907年開設) | |||
(a)料理店飲食店宿屋下宿屋貸席待合茶屋営業取締規則 | 1909年4月27日 | 館令第2号 | |
(b)芸妓酌婦及雇婦女取締規則 | 1909年4月27日 | 館令第3号 | |
(オ)遼陽領事館(1908年開設) | |||
(a)関東総督府及軍政署発布ノ規則中有効ノ件 | 1906年8月3日 | 奉天総領事館令第5号 | |
(b)旅人宿営業竝料理店飲食店営業取締規則 | 1906年8月3日 | 奉天総領事館令第2号 | 遼陽向けに公布。1908年館令第2、4号で改正 |
(c)芸妓酌婦取締規則 | 1906年8月3日 | 奉天総領事館令第4号 | 1908年館令第2、5号で改正 |
(カ)鉄嶺領事館(1908年開設)2) | |||
(a)旅人宿下宿屋料理店取締規則 | 1908年11月15日 | 館令第4号 | 1906年8月館令第4号旅人宿料理店営業取締規則廃止 |
(b)芸妓酌婦取締規則 | 1908年11月15日 | 館令第5号 | 1906年8月館令第5号廃止 |
(c)料理店飲食店宿屋下宿屋貸席営業取締規則 | 1916年6月25日 | 館令第3号 | 1908年11月15日館令第4号旅人宿下宿屋料理店取締規則廃止 |
(d)芸妓酌婦及傭婦女取締規則 | 1916年6月25日 | 館令第4号 | 1908年11月15日館令第5号芸妓酌婦取締規則廃止 |
(キ)吉林領事館(1907年開設) | |||
(a)料理屋営業取締規則 | 1912年4月10日 | 館令第3号 | |
(b)芸妓酌婦取締規則 | 1912年4月11日 | 館令第4号 | 1909年館令第1号芸妓酌婦取締規則廃止 |
(ク)哈爾賓総領事館(1907年開設) | |||
(a)旅館、料理店営業取締規則 | 1908年8月28日 | 館令第9号 | |
(b)芸妓、酌婦営業取締規則 | 1908年8月28日 | 館令第10号 | |
(c)芸妓酌婦健康診断施行規則 | 1911年9月7日 | 館令第1号 | |
(ケ)斉斉哈爾領事館(1908年開設) | |||
(a)芸妓酌婦取締規則 | 1908年12月7日 | 館令第5号 | |
(b)旅人宿料理店営業取締規則 | 1911年6月29日 | 館令第3号 | |
(c)特種婦女取締規則 | 1912年7月12日 | 館令第2号 | 1908年12月館令第5号芸妓酌婦取締規則廃止 |
(d)特種婦女健康診断規則 | 1912年7月12日 | 館令第3号 | |
(コ)間島総領事館(1909年開設) | |||
(a)旅人宿料理店飲食店営業取締規則 | 1909年11月30日 | 館令第4号 | |
(b)芸妓舞子酌婦取締規則 | 1909年12月1日 | 館令第5号 | |
出典:関東都督府官房文書課編『明治四十四年十一月一日現行 関東都督府法規提要』満州日日新聞社、1911年。外務省通商局『大正五年十月 領事館令集』同局、1916年。 | |||
備考:(ア)〜(カ)は満鉄付属地に管轄関係をもつ公館、(キ)〜(コ)は管轄関係をもたない公館。下線は前法令の条文を確認できなかったもの。 | |||
注:1)営口軍政署は、1905年3月に「旅舎料理屋下婢取締規則」を制定している(条文未見)。 2)1906年奉天総領事館鉄嶺分館設置。 |
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